ども、馬翔です!
今週は3重賞と楽しみなレースが多いですね!
その中で唯一の古馬混合重賞がこの『京都記念』。
京都記念という名前ですが、京都競馬場が改修工事の為、今年までは京都記念は阪神開催となります。
ここが大きいポイントであり、阪神2200mというのは波乱を含んだ一戦になりやすいということを血統傾向が物語っています。
今回はその血統傾向から見える注目馬と、危険馬のお話を書いていこうと思います。
波乱の起こる理由とそこから見える危険馬
さて、阪神2200mと言えば有名なのは『宝塚記念』ですね。
昨年はタイトルホルダーが勝ち、一昨年まではクロノジェネシスが連覇したレースです。
そして、京都競馬場改修にあたって京都記念同様阪神2200mで行われていたのが『エリザベス女王杯』です。
2年連続で波乱となったエリザベス女王杯も、波乱になった原因は間違いなく阪神2200mという特異なコースに変わったことが原因でしょう。
昨年のエイザベス女王杯はロベルト系のジェラルディーナとウインマリリン。そしてオルフェーヴル産駒のライラックが馬券となりましたね。
一昨年のエリザベス女王杯もそうですが米国寄りの血統の馬は馬券に絡まず、非根幹に強いとされる欧州指向のサンデー系やロベルト、サドラーズウェルズ持ちが活躍する。
この傾向は根幹距離の重賞が多い中で好走した馬がパフォーマンスを下げ、凡走した馬が巻き返すということ。
中でも大きい波乱の理由ですが、原因は日本の主流競馬場である東京2000m、2400mで好走しやすいディープインパクト産駒が軒並みパフォーマンスを下げるということ。
一昨年のエリザベス女王杯はレイパパレ、アカイトリノムスメの2頭がディープインパクト産駒ながら人気を背負い、共に馬券外に沈みました。
今回出走の中でディープインパクト産駒は2頭。キラーアビリティとプラダリアであり、共にそれなりの人気を背負いそうです。
この2頭、僕が特に危険だと思うのはキラーアビリティです。
キラーアビリティはディープ×米国血統の所謂ダービー配合馬です。
主流の欧州の血が無く、ディープ産駒らしい直線が長めで根幹距離向きなのは明白で、相反する阪神2200mには厳しい血統構成だと考えられます。
今回の危険馬は間違いなくキラーアビリティでしょう。僕はここでの好走は低いとみて切ります。
危険馬に対して注目したい1頭
さて、キラーアビリティが危険ということはプラダリアも?
と思われるかもしれません。
しかしプラダリアは同等の理由に当てはまりますが、僕はキラーアビリティと違い注目の1頭に挙げたいと思います。
理由として、この馬は青葉賞を勝っています。青葉賞勝ち馬が同舞台で行われるダービーで実績を残せないのは、青葉賞というのは皐月賞に出走出来ずクラシック戦線に乗り遅れている馬が多く出走するレースであり、早熟ではない馬力型の素質馬が勝つ傾向にあります。
例えばフェノーメノやオーソリティといったステイゴールド系の産駒のようにダービーでの早熟を武器にしたスピード勝負には劣る馬力や持久力で勝負する馬が良い例ですね。
なので同じ舞台であるにもかかわらずダービーで好走する馬が少ないのが青葉賞の勝ち馬なんです。
そんな青葉賞に勝っているプラダリアは、普通のディープインパクト産駒とは毛色が違うように思います。
(おそらく関係しているのは血統の深い話で、僕はまだまだ語れるレベルではありませんが、母父クロフネのスピードではなく馬力の主張が大きく出ているのではないか…?なんて思っています)
2年前に同阪神2200mで行われた京都記念を勝利したラヴズオンリーユーはBCを勝利する別格の強さを持った馬だっただけに、比較対象にするのは違うかもしれませんが、ラヴズオンリーユーもディープインパクト産駒ながら非根幹を苦にしない(むしろ非主流レースの適性の方が高かった?)馬でした。(これも僕は母系のヌレイエフが主張していたからかな?と思ってみたりしてます)
海外で実績を残せる馬というのは往々にしてそういう性質があります。
日本の主流であるスピード勝負と反するのが海外の馬力や持久力勝負。
そして阪神2200mで求められるのは馬力や持久力の方。
プラダリアは海外適正もあるのではないか?今回のレースでその答えが知れるかもしれませんね。
その他の注目馬
血統的注目馬としては
欧州寄りのタフさが血統から感じられるハーツクライ×ロベルトのマテンロウレオ。
昨年勝ち馬は親の血を見て明らかな適正有りのアフリカンゴールド。
同様にステイゴールド系であるゴールドシップ産駒のウインマイティー。
非根幹=キズナといっても過言じゃない、そんなキズナ産駒のインプレス。
持久力型欧州血統であり、一昨年の宝塚記念でも推したユニコーンライオン。
あたりが注目馬でしょうか。もちろん、ハーツクライを親に持つドウデュースやエフフォーリアも非根幹適性があっても不思議ではないですが、せっかくの阪神での開催が最後の京都記念。荒れ想定も面白いのではないでしょうか?
最後に気になっていること
最後に気になっていることを一つ。
ドウデュースについてです。
調教もよく動けており好タイムを出していると聞き、調子は良さそうに感じています。
その中で気になっている事は2点あります。
一つ目はハーツクライ産駒であること。
ハーツクライは非根幹で強いトニービンを持っています。
ですがもう一つ持っている特性として、『距離延長に強い』というものです。
距離延長に強いというのはどういうことか。
距離が延びるということは前走よりペースが落ち着くことが多く、その落ち着いた流れでスムーズに競馬を進められることに長けていると言えます。
つまり、言い返せば『前走よりペースが流れるならパフォーマンスは落ちる』ということ。
ドウデュースの前走は凱旋門賞です。昨年の凱旋門賞は勝ちタイムが2分35秒台という日本の2400mでは考えられない超が付くほどのスローペースでした。(ドウデュースが出したダービーレコードは2分21秒台ですからね…)
同様にハーツクライを持つエフフォーリアも、大阪杯以降追走に苦労したという発言を厩舎側がしており、その血が影響しているとも考えられます。
明確な逃げ馬が複数いるレース自体も経験がありませんし、それなりに流れる&ドウデュース自体が後ろ脚質なのも相まって追走に苦労してもおかしくないと思っています。
二つ目は海外2戦で全く走れなかったこと。
純粋に体重増加などのコンディション不良が1番の原因だと思いますが、ダービーでレコードを出したこともあり、この馬の適性は軽い芝で直線の長い、持久力よりもスピードの方が求められるコースなのではないかと思っています。それは阪神2200mと相反する適正であり、今回の京都記念はこの馬に向かない条件と思えてなりません。
ドウデュースが真の怪物なのか。それが試されるレースでもあるかもしれませんね。
もし良かったら皆さんの考えも聞かせてもらえると嬉しいです!(まだまだ競馬歴の浅い者なので…)
ではでは!